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第五試合・エンディング
5、Chapter-d Ⅱ(30分1本勝負)
○世志琥(20分52秒、片エビ固め)山下りな●
※ダイビング・セントーン
【試合リポート】
山下りなは世志琥のプロレスを見てレスラーになった。デビュー後も、ことあるごとに世志琥の名を口にしていた山下。ところが世志琥は2015年6月に引退してしまう。永遠に交わることのない2人となってしまったが、2016年3月に世志琥がSEAdLINNNGで復帰を果たす。すると同年5月には2人はタッグで激突。この流れからして、シングル対決も秒読み段階かと思われたが、気づけば初遭遇から丸1年が経過していた。もう待ちきれない状況で迎えた世志琥vs山下の初シングルは、SEAdLINNNGのメインで行われることが決定。世志琥にとっては、奈七永のいない後半戦を締めくくる重責も課せられた。
ゴングが鳴ってもしばらくにらみ合う世志琥と山下。探り合いが続くなか、世志琥が先にヘアホイップ、顔面ウォッシュ! そしてスリーパーで捕獲する。山下が脱出すると、世志琥はヘッドロックへ。バックドロップで脱出を試みる山下だったが、世志琥も堪える。
ショルダータックルやエルボーで衝突を繰り返す両者。ラリアットの打ち合いから場外戦になると、世志琥が場外セントーン。これを寸前でかわした山下がセコンドの奈七永を捕まえ世志琥の上に投下する。
流れを変えた山下はキャメルクラッチ→サソリ固めへ。ブレイクされるとランニングニーを放つ。しかし、世志琥も顔面蹴り、セントーンで反撃。その後も意地を張り合う展開は続き、スリーパーやラリアット、ブレーンバスターのかけあいでヒートアップしていく。
シーソーゲームが続くなか、山下がついにスプラッシュマウンテンを予告するポーズ。だが、これは世志琥が回避してセントーン。セカンドロープからのセントーンに繋げる。キックアウトされるとダイビング・セントーンを投下するが、山下も回避。
両者ダウンとなるが、同時に立ち上がるとラリアットの打ち合いとなる。そこから世志琥がコードブレイカー。山下もスライディングラリアットでやり返し、引き込み式ラリアットでカウント2。ここで山下はもう一度、スプラッシュマウンテンの体勢。今度は世志琥を担ぎ上げるも、世志琥も警戒していたのか飛び降り窮地を脱出する。再びラリアットのラリー、相打ちを繰り返し、世志琥がカウント2。もう一発ショートレンジを放つがこれでも決まらない。お互いの体力も限界にさしかかるなか、執念を見せたのは世志琥だった。渾身のダイビング・セントーンを命中させた世志琥が熱戦に終止符。2人の初対決は世志琥の勝利で幕を閉じた。
◎エンディング
世志琥「おい山下、お前すげーなー。またお前と1対1でぶつかり合うのを楽しみにしてるよ。あんまり言いたくないけど、今日はありがとう」
山下「5年前に、世志琥の試合を見てプロレスラーになろうと思って、シングルマッチして思ったのはお前のことが好きでプロレスラーになって本当によかった! いま凄く楽しいし、幸せ。プロレスラーになってくれて、帰ってきてくれてありがとう。でもよ、こんな湿っぽいのは今日までで、お前とはこれで終わりじゃない。今日からはお前からスリー取るところ毎日考えて私生きるから、お前、1秒でも気を抜くんじゃねーぞ。いつでもお前の首、狙っているから、そこんとこヨロシク」
山下のほうから握手を求めると、世志琥も握り返したが、そのあと山下は中指を突き立てた。
世志琥「今日は本当にご来場ありがとうございました! 自分ごとなんですけど、来月また韓国にちょろっと行って格闘技やってきます。そこにいる高橋奈七永もSEAdLINNNGを背負ってラウェイのリングに来月、上がります。奈七永やれるよな! やるそうです。ということで、自分も高橋奈七永も大きくなって、またこのSEAdLINNNGに帰ってきます。次回大会、7月14日、後楽園ホール大会、『This Is Us』このタイトルに負けないよう、自分が7月14日もこのままSEAdLINNNGのリングに夢を持って立ちたいと思うので、そこんとこヨロシク。今日は本当にありがとうございました」
——2人しかできない闘いでしたが。
世志琥「はい、試合でこんなにラリアットを打ったのいつぶりだろうっていうぐらい、向こうも倒れないし、向こうが倒れないならこっちも倒れるわけにはいかないし。こんな、ラリアットにこだわる試合というか、感情の輪なんですけど、こういう試合は凄く久々で、終わったいま凄く清々しいです。山下、凄いですね。でも、さっき山下も言ってた通り、ああいう湿っぽいのは本当にやめてもらいたいので、次また当たるときは、今日以上ものを自分は山下として、その上でまた山下に勝ちますよ。自分の腕はまだ生きています」
——韓国での試合が決まっていますが、それに向けてはいかがですか。
世志琥「それに向けていま練習していますけど、まだプロレスの試合があるし、ひとまず今日の山下りな戦というのがあったので、一つずつ試合に向けてやっていかないといけないし、今日までは山下りな戦に向けて練習してましたけど、28日OZあって、それが終わってから本格敵にしっかり総合格闘技の試合に向けて考えていきたいと思っています」
——スプラッシュマウンテンは警戒していた?
世志琥「してましたね。まだ出したところを自分は見たことないんですけど、やっぱりあれを受けたらちょっとやばいなと。関西さんのを見てて、そういうのもあるので、あれだけはちょっと警戒してましたね。一瞬上がったときはちょっとやべーなと。ビックリしたというか、ひやっとしたんですけど、切り返せたので、あれを食らわなかったのが勝敗の決め手だと思います」
◎山下コメント
山下「やっと夢が、夢が叶って……世志琥と団体でもまじりあうことはないし、それに一度、引退して、もうプロレスを続けてても試合をすることはできなくないんじゃないかって思ってたけど……。でも今日、シングルして思ったのは、好きでいつづけて、諦めなかったら、夢は終わらないんだなって本当に心の底から思いました。今日実現できたのは自分一人の力じゃないし、私のこれからの夢や目標は、世志琥だけじゃなくもっといろんな人に向けて、私が今度は誰かの目標とか夢になる番だなと思います。そして、ダイナマイト関西さんの技のスプラッシュマウンテンを必ず引き継いで、世志琥にぶちかましてアイツからスリー取ります。次、シングルするまでに、世志琥とシングルするまでに、何か私個人で大きな結果を残して、一回りも二回りも大きくなって、また世志琥の次は、追いかける番じゃなくて、壁になって現れたいと思います。その瞬間もその先も絶対に見逃さないでください!」
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